惑星撮影システムに使うバローレンズ

 前回の記事に「2インチのバローレンズはEDと書いてあるのですが ・・・ どうも、このEDがインチキだった?」などと酷いことを書いたのですが、あれから色々とバローレンズを調べてみました。
一番参考になったのがアル・ナグラーさんのテレビューが販売しているパワーメイトに関する説明でした。
http://www.tvj.co.jp/10shop_televue/0009barlow.html
http://www.tvj.co.jp/40report/powermate_inp.html

 今回、惑星撮影システム用に使った2インチマルチショートバローというのは上記の説明の中にある凹レンズバローのことですね。
従いまして、設計上の拡大倍率と使用バックフォーカス(BF)が固定されていて、これを変化させると倍率が変化するとともに収差が増大します。
惑星撮影システムの対物側にバローレンズを配置するのであれば、最終のカメラ焦点面までの距離は指定BFを守ることが基本です。
前回のFireCaptureで撮影した土星のログファイルには、PCの時刻を使った土星の位置推算値とセンサー上の画像サイズから作り出したと思われる撮影時の光学系合成焦点距離がFL=11500mmと記載されています。
有効径が約250mmですからF46ということになります。
予定ではD250mmF10に2倍バロー使用ですから、本来はFL=5000mm=F20の筈です。
使用した2インチマルチショートバローの仕様BFはおよそ100mm程度ですが、前回の惑星撮影システムではADCとFlipMirrorを入れたためにBF=250mmほどになっていました。
それでF46まで拡大してしまったのです。
このため凹レンズ1群によるバローレンズでは収差が拡大して、あのように盛大な色収差が発生したようです。
 これがパワーメイトでしたらBFが少々伸びても、あまり収差は増大しなかったのでしょうね。
しかし、2インチX2のパワーメイトは中々高価ですから、おいそれとは調達できません。
となれば ・・・ 一体どうすれば良いでしょう。

案1(×)
 ADC→FlipMirror→Barlow→Camera ・・・・・・ BF問題無し
 1.25"Barlow,同じものを2セット別途手配
 FlipMirrorのスリーブを延ばさないとBarlowがMirrorに当たる
 ブサイク

案2(〇)
 ADC→Barlow→FlipMirror→Camera ・・・・・・ BF=110mm(+10mm)
 一番、BFが仕様に近い使い方、ADCが先頭で問題ないか
 M48オス-M42オスの変換アダプタが別途必要

案3(△)
 Barlow→ADC→FlipMirror→Camera ・・・・・・ BF=140mm(+40mm)
 BFが仕様の1.4倍→倍率はX2.8になるので収差の増加が心配
 手持ちの資材で組上げ可能(下記写真参照)
惑星撮影システム案3_20180711

案4(〇)
 Barlow→ADC→FilterWheel→Camera ・・・・・・ BF=90mm(-10mm)
 CameraはCMOS-Monoのみ、LRGBの4種画像撮影、WinJUPOSでのDe-Rotation必須
 面倒くさいが ・・・ 結果は良さそう
 1.25"のLRGB-FilterSetが別途必要(下記写真参照)
惑星撮影システム案4_20180711

 現状で撮影態勢に入れるのは案3のみ。
気象庁は7/9に東海地方は梅雨明けしたとみられると発表しました。
午前中は比較的青空が見られるのですが、夜は暫くは晴れそうにないような感じです。
スッキリ晴れるようであれば、新月も近いのでベーカーシュミットの試写にも出かけたい ・・・

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小惑星観測屋崩れの「天体写真か!」です。もう新天体サーベイも位置測定もしませんので、鑑賞天体写真撮影に勤めています。訳あって天文雑誌などのフォトコンには応募しませんが、このブログ以外でも写真を見ていただける機会が増えるようボチボチやってます。(大島 良明)
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