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土星、火星 20180729

 昨晩は台風12号が去って晴れました。
イメージはなんだかバタバタしている感じでしたが、透明度も良いので新しいイメージング・トレーンのテストも兼ねて、土星、火星を撮影しました。
久々の自宅ベランダでの撮影です。
勿論、エアコンは止めていますから兎に角暑い。
ガリバーでの撮影時のカメラ温度は28℃位ですが、ここでは42℃を超えています。
カメラは冷却していませんのでサーマルノイズがバリバリ出ていますが気にしていられません。

Sat_20180729204711_Powermate-x2-vs-x4.jpg
 先ずは土星を使ってパワーメイトの2Xと4Xを、夫々フリップミラー有無にて撮影してみました。
何れも例の色ムラらしきものは確認されません。
どうもフリップミラーの有無に関わらず左側(2X)の方が良さそうです。
4Xではシャッター速度が2倍になっていますので、余程空が安定していないと使う意味は無さそうです。
特に土星は輝度が低いのでその効果は顕著かも知れません。
 今実験している惑星用のイメージング・トレーンについては、Cloudy Nightsの"ADC Placement in Imaging Train"というスレッドでも取り上げられています。
シュミットカセグレンを使った場合の焦点引き出し量への注意なども話題に上がるのですが、あまり負系のバローレンズのバックフォーカスによる像質の変化については議論されていません。
 2Xと4Xのパワーメイトを比較している意味ですが、撮影時の適正合成F値を求めるためです。
理論的には合成F値は標本化定理(ナイキスト定理:the Nyquist theorem)で示されます。
詳しくは丁寧に紹介されているサイト等をご覧ください。
 私の使うF10のシュミットカセグレンとASI178MMでは、F10のままでOKですが、ASI178MCの場合はベイヤー配列なので更に約2倍の焦点距離(=合成F値)が必要になります。
ですから、拡大光学系は2Xで良いのです ・・・ が、最近あちらこちらで発表されます惑星画像を見ていますと、使用望遠鏡の理論分解能を超えているのではないかというような凄い画像を見かけます。
また、上記の拡大率を超える合成F値で見事な画像を吐き出される方も見かけますので、出来れば2.5X~3.0Xは欲しいというのが本音です。(2インチのパワーメイトでは2Xの次は4Xになってしまうので試したわけです)
しかし、今回のテストでは2Xの方が良さそうです。

Saturn20180729-132230-lrgb.jpg
 この晩は4Xのシステムで撮影したのでその土星を掲載します。
惑星撮影時にピント出しは中々難しいですね。
火星などは解り難いのですが、土星では撮影したRGB画像の各チャンネルを比較すると、GチャンネルよりもRチャンネルの方がシャープで、明らかに外ピンになっている場合があります。
一々恒星でピント出しして撮影するのも面倒なので、これからはG画像だけでピント出ししてみようかなと思っています。

Mars20180729-135730.jpg
 私にとって火星は相変わらず難敵です。
ダストストームも収まっていないのに、C14などで凄いディティールを見せられると自分の画像にガッカリします。
まあどこかで「こちらは20cmなのでしょうがないかな」と慰めているのですが ・・・ もう、最接近ですので言い訳のできない状況になってきました。

 明日は惑星用のSC25cmを持って高地へ出かけようかなと思います。(涼みに行くのではありませんよ ・・・)
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パワーメイト、2インチ

2インチ-パワーメイト_20180726
 7/18の記事中で2Xパワーメイトには専用Tリングアダプターは存在しないような書き方をしましたが、ちゃんと調べたら有りました。
ということで、早速そのTリングアダプターを購入しました。
ついでに4XのパワーメイトとそのTリングアダプターもポチッたので、2インチ・パワーメイトがフルラインナップ。

パワーメイトを使ったフリップ撮影システム_20180726
 このように、2XパワーメイトをTリングアダプターを介して接続すると、以前のセットに比べてBFが40mm短くなります。
SC20cm鏡筒に2Xと4XのパワーメイトとADCを接続した画像と、更にフリップミラーを組み込んだ画像を比較して、惑星撮影システムのゆく末を決定したと思います。

 それにしてもTeleVueの製品は高価ですね。
何せ、Tリングアダプターが¥7000ですから、中華製品の3~4倍もします。
画像もそれに見合ったものであれば文句はないのですが、さてどうなりますか?

惑星撮影時の色ムラ調査-2

 7/9に続いて惑星撮影時の色ムラ発生原因についての調査です。
7/14の撮影では全く問題が無かったのですが、その後7/21の自宅ベランダで撮影したミードSC25cmによる土星では似たような状況が発生しました。
そこで7/23のガリバーではASI290MCに加えてASI178MCも持参して撮り比べしました。
惑星の色ムラ発生にカメラのIR成分が関係しているか知りたかったためです。

Saturn20180723-ASI178MC vs ASI290MC
 土星のサイズが違っているのは、カメラのピクセルピッチの違いに依ります。(ASI178MC:2.4μm/ASI290MC:2.9μm)
ASI178MCはIRカット内蔵で、700nm付近より長い波長はカットされます。
それに比べてASI290MCはIRカットなしでRGB共に赤外域(700~1000nm付近)まで感度があります。
GやBチャンネルの感度が1000nm付近まで存在するというのは可笑しな話ではあるのですが、兎にも角にもそのお陰で全体の感度は高く、ASI178MCに比べておよそ半分の露光で済みます。
上のデータでの露光はASI178MCが20ms、ASI290MCが15msと、4:3の比率になっていますが、ASI178MCは25ms位でASI290MCの15msと同等の感じです。(ASI178MCの露出をあまり長くするとFPSが稼げないので20msに抑えているだけです)
多少色味に違いはありますが、色ムラが発生したという感じはありません。

 今度は7/9と7/21のSC25cmによる土星の画像の色ムラ比較をしてみます。

Saturn拡大光学系による比較
 上は7/9に撮影したもので、拡大光学系はGSO ED 2X Barlowです。
カメラとの間にADCとフリップミラーを入れるためにバックフォーカス(BF)を長く取ったものです。
その為、本来2倍用のバローレンズですが、拡大率が大幅に伸びて合成F値42.8になっています。
色ムラと言って良さそうな画像になっています。
空のイメージもありますが、多分球面収差も拡大して解像度がかなり落ちていると思われます。
 下は7/21に撮影したもので、拡大光学系はTeleVue Powermate 2Xです。
やはり、カメラとの間にADCとフリップミラーを入れるためにBFを長く取りました。
パワーメイトはテレセントリック光学系なので、BFを多少長く取っても拡大率の変化が少なく、収差の拡大も抑えられるという希望を持っていました。
両者を比べると、確かにパワーメイトの方が色ムラが少ない感じがします。
では皆無かと言われると、そうとも言い切れないような ・・・

 そこで今度は規定BFで使ったGSOバロー、BFを伸ばしたパワーメイト、BFを伸ばしたGSOバローの三種類で取得した画像をRGB分解比較してみましょう。
ここでは規定BFのGSOバローだけがSC20cmで他はSC25cmを使っています。

SaturnRGB_合成Fの違いに依る色収差
 夫々に撮影場所も空の状態も違いますので、どれが高分解画像かではなく、各RGB画像の差を比較してみてください。
(カメラはどれもASI290MCです)
どうでしょうか。
 先ず、SC20cmF20.5がRGB共に分解能が高いようです。
勿論、この画像を撮影したときのガリバーの空は中々良いイメージでした。
 次にSC25cmF22.4ですが、G画像が最も高分解で次がR画像、最後にB画像という風に解像度が落ちてゆきます。
期待していたパワーメイトですが、明らかに前者よりも結果が劣ります。
 最後にSC25cmF42.8ですが、色ムラの目立つ画像です。
R画像が最も高分解で、どうもピントが外側にずれていたのでしょう。
G、Bと行くにしたがって、大ボケになっています。

 ここまで考えてきますと、色ムラと言っていたのはどうもRGB画像毎の分解能の差であるような感じですね。
例え負系バローレンズでも、しっかりとBFを守って使用すれば十分使えることが解ります。
それに対してBFを大きくして、仕様拡大率を逸脱した使用方法をすると色ムラが発生します。
これは単に色だけではなく、球面収差拡大による解像度低下も著しいことが解りました。
パワーメイトに関してですが、BFを規定値で使用していませんのでこのテストだけでは何とも言えません。
と言いますのは、SC25cmF10鏡筒そのものの評価がちゃんと出来ていないからです。
このRGB分解テストでも、SC25cmを使った画像ばかり問題を含んでいるような結果になっていますから、先ずは単独での評価を完了しなければ、色ムラ問題のテストには使えないのかもしれません。

 SC25cm主鏡裏板調整_20180719
 そのSC25cmですが、ファーストライトで主鏡に非対称収差が残っているような感じがあったので、その後、主鏡を前後で挟んでいる後ろのプレートの締め具合を緩めたところ、星像がほぼ円形になりました。
しかし、SC20cm鏡筒に比べて内外像の乖離が大きく、球面収差が大きそうな感じもあります。
これはこれで調べてゆくことになります。

 今回判ったことは、「負系バローレンズは規程BFを守って使いましょう」ということで、結局、現在計画中のバローとカメラの間にフリップミラーを挿入することはできないということです。
バローの替わりにパワーメイトが使えるかは次からのテストの結果次第です。

土星、火星 20180723

 パンスターズ彗星(C/2017 S3)撮影の目的で出かけた7/23のガリバーでは、前半夜に惑星撮影を行いました。
7/14の夜に比べると幾らかシーイングが悪かったのですが、多少風もあって機材が夜露で濡れる事はありませんでした。
自宅のベランダでは夜露が降りて困ることは無いのですが、補正板のあるシュミットカセグレンを露天に持ち出すときは常に湿度が気になります。(惑星撮影ですから補正板にヒーターなどは使いたくありませんからね)

Saturn20180723-130248UT.jpg
 薄明終了時は雲が残っていたので、撮影を開始できたのは土星からです。
持ち出した鏡筒は例によってミードのSC20cmです。
前回に比べて、やや解像度が上がりません。

Mars20180723-150342UT.jpg
 次に火星です。
既に衝(太陽の反対方向)や最接近(今回の会合での地心距離が最小)と同じような条件になってきました。
私の撮影能力の低さもあるのですが、やはりまだダストストーム(砂嵐)の影響が大きく、模様濃度が薄いようです。
それでもモニターを見ていてヘラス盆地が丸く明るく輝いた様子や、西に傾いた薄黒い大シルチスがよく解りました。(画面上が北です)

 この夜も涼しくて、22時から朝までは20℃でした。
自宅のベランダではイメージもあまり良くないし、大体星を観察していて熱中症などになったら笑い話にもなりません。
どうも最近はこの地での惑星撮影が楽しみになってきました。
薄明が始まると色々な鳥が囀り、まさに避暑地の朝という感じで最高です。(陽が出ると直ぐに暑くなるのでしょうが ・・・)
 どうも台風12号の接近に伴って、今後暫くは星空が望めない様子。
パンスターズ彗星も7/28未明の月没帯食も見られそうにありませんね。
来月のペルセドは久々の新月期ですから期待していますが、そちらはどうなりますか ・・・・・・

パンスターズ彗星(C/2017 S3) 20180724

 今朝もパンスターズ彗星を追いかけてきました。
井川方面へ行くつもりだったのですが、一晩中晴れそうだったので惑星撮影も含めてガリバーにしました。

C2017S3_20180724.jpg
C/2017 S3(PanSTARRS)
2018年07月24日 02時46分~03時02分 JST
BDC21F32(D210mmF3.2) EOS6D-SEOSP4 ISO3200 120secX8
 7/21の朝方に比べると、コマの広がりも小さく、10X40の双眼鏡では確認が難しく全光度も低下している感じです。
しかし、ご覧のようにコマが少し変形して、太陽と反対方向に尾らしきものが伸びようとしている風にも見えます。
以下のサイトでは同彗星の非重力効果をアナウンスしています。
https://groups.yahoo.com/neo/groups/comets-ml/conversations/messages/27172
非重力効果は彗星からの噴出物が盛んになることによって発生しますから、近日点通過まで3週間ほどになって愈々軟らかくなって核に亀裂が入り始めたのかな。
現在の日心距離は0.74AUですが、8/16には0.21AUまで接近します。
きっと今以上に成長すると思うのですが、月の影響を考えると明朝が最後の撮影チャンス ・・・ 明朝のお天気予報は芳しくありません。

パンスターズ彗星(C/2017 S3) 20180721

 昨朝、パンスターズ彗星が急増光して結構長い尾が撮影されているようでしたので、今朝はガリバーへ出かけました。
夜半前に到着して早速機材をセットしたのですが、星が見えないだけでなく小雨のぱらつく始末です。
それでも望遠鏡にシートを被せて晴れ間を待ちました。
02時頃に雲が切れ始めて富士山も顔を出し、薄明までの1時間程は天の川も見える幸運に恵まれました。

C2017S3_20180721.jpg
C/2017 S3(PanSTARRS)
2018年07月21日 02時33分~03時02分 JST
BDC21F32(D210mmF3.2) EOS6D-SEOSP4 ISO3200 120secX14
 ぱっと見て、どうも昨日のように尾が伸びているような感じがありません。
10X40の双眼鏡ではコマのみがぼんやり見えるようになったので、7/15に比べて随分と明るくはなっているのですが。
彗星基準でスタックし恒星を流すとバックが五月蠅くなるので、久々にDSSを使って彗星・恒星基準での合成を試みたのですが中々上手くゆきません。
lightフレームのスタック・パラメータを色々変えてみたのですが、バックに消え残った星像がゴミのようになったり、移動方向にコマが流れたようになったりでものになりませんでした。
仕方なく恒星を流したまま尾を引っ張り出せないかと処理してみたのですが、上の写真が精一杯です。
尾は画面の右上の対角方向に伸びている筈ですが、モノクロ反転画像を見ても有るのか無いのか解りません。
もう暫くは月の影響が無く撮影するチャンスはあるのですが、どうもお天気が思わしくありません。
何とか尾の伸びた姿を撮影したいので、月の影響を受けない7/25まで粘ってみますが、どうなりますか。

久々のBSC21F32_20180721
 今朝の撮影は昨年末以来で引張り出した自作のベーカーシュミットカメラです。
梅雨期間に光軸調整を行ってから初めての撮影でした。

BSC21F32TEST_20180721.jpg
 これが彗星を撮影する前にピント出しを行ったときの画像(ISO3200/30sec/JPEG/ダーク・フラット補正無し)です。
画面中央はα And(Alpheratz)です。
2等星ですが、左側に淡く青いモヤモヤしたゴーストが写っています。
ゴーストは補正板にマクストフ補正板のような曲率を持たせることで消すことが出来そうなので計画中ですが、完成するのは何時になりますか・・・
スパイダーによる光条は四方の長さが異なって恰好悪いですね。
スパイダーをもっとビンと外側へ引っ張って、対辺の羽根を一直線にしないといけないのかな?
元々、6X7版用に設計してた鏡筒でイメージサークルはφ80mmほどありますから、四隅の減光はマウントによるケラレです。

BSC21F32切出し星像_20180721
 等倍で中央と四隅を切り出した画像です。
星像もスケアリングも満足のゆく状態でした。

 薄明が始まって、機材をそのままに車内で仮眠したのですが、目が覚めると全天厚い雲に覆われていました。
帰途、富士市内まで戻ると青空が戻ってきましたので、ガリバーは富士山周辺に貼りついた雲の中だったのでしょうか。
もし7/25までに再度チャンスがあるのであれば、今度は井川方面かな。

惑星撮影システム・パワーメイト版

 これまで検討してきた惑星撮影システムで、フリップミラー方式を捨てない以上はこれしか無い、ということでテレビューのパワーメイトを購入してしまいました。

POWERMATEが来た_20180718
 今回選択したのは2x パワーメイト、2インチです。
幸いと言いますか、ジズコさんが出品しているアマゾンのショップでは在庫があったので、2日で届きました。
保証カードが添付されていて安心ですね。(あれっ、保証期間が書かれていない・・・?)
これまでの惑星撮影の経験からF25~F30位がベストと思っていたので、4xとどちらにしようかと迷ったのですが、土星の撮影を考え2xで手を打つことにしました。
F40で使うと幾らカメラのGainを上げてもシャッターが50ms以上になり、取り込みが最高でも20FPSにしかならないので、余程大気の安定した状況でなければ真価を発揮できそうにもなかったからです。

最終面は凄い凸_20180718
 おおっ、最終面は凄い凸面ですね。
ジズコさんのHPの解説を見ると、このためゴーストやハローが発生しにくいとあります。
私はバローレンズを8本持っていますが、月面を撮影するとモニター画面全体にも達するような明るいハローを発生するものが殆どで、月面拡大撮影に使えるものは今のところ1本しかありません。
これで月面撮影もできる仲間が増えた鴨。

2群4枚構成_20180718
 流石に2群4枚構成だけあって、レンズエレメントが長いですね。
バローレンズはバレルの先端に短いレンズエレメントがねじ込まれていますが、パワーメイトはこの長いところがミソですね。
惑星撮影ですが、2インチバレルだと懐が深くてコントラストも良さそう。

惑星撮影システム・パワーメイト版_20180718
 これが新しく試してみたい惑星撮影システム・パワーメイト版です。
4x パワーメイト、2インチでは、スリーブを外してTリングアダプターを介しADCを接続できるようですが、2xではこのようにするしかありません。
その為、全長が280mmと結構長くなります。
写真のスケールはBFを見るために置いてあるのですが、およそ190mmに達しています。
しかしパワーメイト、特に2x2インチと2.5x1.25インチはほぼ完全なテレセントリック光学系なので、フランジバックの長短に関わらず倍率がほとんど変化しません。(収差も変化しないと思われる・・・希望)

PowermatePowerIncrease-w480.jpg
 このグラフの一番下の黒い線が購入したものです。
当たり面から像面までというと140mmになりますので、グラフの範囲を出てしまっています。
想像しますに、今回のシステムでは2.2x位になるでしょうか。

 先日の遠征から後は、自宅で星空が見ることが出来ていません。
基本的には高気圧に覆われて上空にジェット気流も無く、晴れさえすれば惑星撮影に絶好の条件です。
しかし、自宅のベランダでの撮影だと暑い、そして蚊が来る。
それに比べて先日のガリバー遠征時は極楽でした。
兎に角涼しいです。
蚊は夕暮れにいたような気もしますが、気温が下がって長袖を着用してからは全く気になりませんでしたからね。
月が明るくても、晴れたら惑星を見に山へ出かけたいものです。

FFC20の調整終了

 3月の末にあるオーナーさんからお預かりした、リヒテンネッカーのフラット・フィールド・カメラFFC20(D190mmF4.0)の調整を、7/15のフィールドにおける最終テストで終了します。

デネブ付近のFFC20テスト画像-ISO3200-30sec_20180715
デネブ付近のテスト撮影
FFC20 / EOS6D-SEOSP4 / ISO3200 / Expo.30sec / ダーク、フラット補正無しのJPEG画像
 画面の下にカメラのミラーボックスによるケラレと、四隅にカメラマウントのケラレによる減光が見られます。
デネブ周辺には丸いゴーストが薄く見えています。
淡い星雲などを撮影してきつい画像処理をすると、もっとハッキリ浮かび上がってくるはずですが、この鏡筒の仕様ですので仕方ありません。

FFC20テスト画像100切出し_20180715
 これは上の画像の中央と四隅を100%で切り出したものです。
よくよく見ると、星像が僅かに歪んでいます。
これは6/20の報告にも書きました主鏡の歪みとスケアリング・エラーが原因と思われます。
主鏡の歪みにつきましてはセルの側面、前面のネジを緩めるだけ緩めていますので、既に手詰まりの状態です。
主鏡そのものに残るアスの可能性も皆無というわけでもありませんので、オーナーさんにご了解を頂くつもりです。
また、スケアリング・エラーのことですが、この鏡筒にはスケアリング調整機構が付属していません。
主鏡と副鏡が同軸上に無く、接眼部の取り付けられているバックプレートが光軸と直交していなければスケアリング・エラーが発生しますので、これも対策が取れません。
ということで、調整だけと思って引き受けた鏡筒ですが、追加工も含めて既に4か月を迎えようとしています。
我ながら不本意ではありますが、調整を完了ではなく終了させていただくことにしました。

FFC20TEST-M31_20180715-2.jpg
M31テスト撮影
FFC20 / EOS6D-SEOSP4 / ISO1600 / Expo.5minX12
 縦画面にすれば銀河面がきっちり収まったと思うのですが、そこまで気が回っていませんでした。

C2017S3_20180715.jpg
パンスターズ彗星(C/2017 S3)
FFC20 / EOS6D-SEOSP4 / ISO3200 / Expo.2.5minX12
 朝方、東北に昇る彗星を撮影しました。
帰宅してからアウトバーストしたという情報をYahoo!のComets Mailing Listで知りました。
しかし、コンポジットする前の画像で測定してみると、私の測定ではMPC110495のエレメントによる光度推算値と同じくらいのMag.V(m1)=11.5でした。
この彗星はバージンで更に太陽に接近(0.2AU)しますので、ダストバーストを起こして長い尾を見せてくれるかもと期待しています。
ただ、見かけ上もどんどん太陽に近づいてゆきますので、観察できるのは後10日くらいでしょうか。

惑星撮影 in ガリバー

 前回書きましたように、土曜日の夜はガリバーで惑星撮影をしました。

Saturn-2018-07-14-1331_8.jpg
 結構良く見えていましたので、120秒で5フレーム撮影しWinJUPOSでDe-rotationしました。
シッカリとADCの調整を行ったつもりですが、環には色が付いてしまったので、Rチャンネルをスクロール調整しました。
更にBチャンネルの像が随分と甘くなっていましたので、アンシャープマスクを掛けています。
以前に問題にした、色ムラというのは無いようです。

2018-07-14-1649_6.jpg
 夜半を過ぎて火星もギラギラ光っていましたので撮影したのですが、ダストストームのお陰げで鮮明な模様が見えません。
余り期待できなかったので、60秒で4フレーム撮影したところでおしまいとしました。
こちらは補正板に夜露の影響が見え始めていた頃の画像です。

 最近、バローレンズとADCの組み合わせをどのようにするのが正しいのか考えていました。
私は天文雑誌を買わない、読まない人ですから、この件に関する記事が掲載されていて、既にそれを読んだという方は以降は読み飛ばしてください。

 この晩撮影に使った拡大システムは下のような接続です。

昨夜のバロー・ADCの接続方法_20180715
 先頭にGSO(AstroStreet) 2インチ 2X EDバローを、次にφ2inch-M42メスX20mmスペーサーを介してZWOのADCを、最後にASI290MCを組み合わせています。
150mmのスケールの0点がバローレンズのレンズ最後面(BFの起点)です。
このバローレンズはBF=100mm位で倍率が2倍になるように設計されている、EDレンズを含む負レンズ1群の拡大光学系です。
ASI290MCのセンサー面は赤い筐体前面から12.5mmの位置にあります。
この写真で解るように、BF=105mmで組上げています。
FireCaptureV2.6のログファイルに記載されています合成焦点距離は4100mmになっていますので、SC20cmF10のFL=2000mmに対する拡大率は2.05Xで合成F=20.5になっています。
ADCは単に頂角の小さなウェッジプリズムですから、バローレンズの推奨BFが100mmであればその範囲にADCを入れなければなりません。

従来のバロー・ADCの接続方法_20180715
 これは以前に使っていた惑星撮影時の組み合わせです。
バローレンズは笠井トレーディングのFMC3枚玉2.5Xショートバローです。
その後ろにADCの1.25インチスリーブをそのまま差し込んでいました。
その結果、BF=140mm程度になっています。
このバローレンズの場合の推奨BFは、最終レンズ面からアイピース差込口付近の筈ですから、およそ70mmと思われます。
この組み合わせで撮影したFireCaptureのログファイルの合成焦点距離は6900mm程になっていました。
推奨倍率を守れば合成F値=25になる筈ですが、実際はF=34.5になっています。
推奨倍率の1.38倍にもなっていますが、あまり気にもせず撮影して、まあこんなものだろうと思っていました。
しかし、先日の土星に色ムラを発見してから「これはどうもおかしいぞ?」と思い始めました。
 バローレンズのメーカーはADCを挿入すること関してコメントしていません。
スリーブにアイピースを直接差し込んで使われることを当然期待しているものと思います。
また、ADCのメーカー(この場合はZWO)は使用光学系の推奨F値を15以上と謳っているだけです。
これは対物レンズ周辺を通過した光線がウェッジプリズムに当たる角度を垂直±2°以内にしてくださいと言っているのだと思います。
これらを深く考えずに、バローレンズにADCを差し込んで、カメラを差し込んで ・・・ 出来上がり、と思っていたのですね。
どなたかの惑星撮影システムを拝見して、モノクロカメラとカラーカメラをフルップミラーの両口に差し込んで、ミラーをカチャっと切り替えてL画像とRGB画像を撮影したら便利だなあと感じたのは私だけではないでしょうねえ。
そこが素人の浅はかさ、買ってきたパーツをそのまま繋げれば出来上がりと思っていたことに我ながら悲しくなります。
今頃、6/26に書いた「惑星撮影システム」見てゾッとしても遅いのです。
 あのフリップミラーを使ったシステムを完成させるには、現在売られているショートバローではなく、昔あったBFの長~いバローレンズを使うか、BFの変化で拡大率の変わらないテレビューのパワーメイト(テレセントリック光学系?)のどちらかを選択するしかなさそうです。
BFの長~いバローに2インチ物は無さそうで、1.25インチの長~いのを使ったら撓みそうだし、更に画質も期待できそうにない ・・・ やはりテレビューの2インチ2Xパワーメイトを購入するしか解決方法は無いのかなあ。
心のどこかで、「フリップミラーもASI290MCも捨てて、フィルターホイールにした方が良い画像が撮れるぞ!」と囁く ・・・ うううっ、面倒くさそう。

梅雨明け最初のガリバー遠征

 東海地方が梅雨明けした後は、中々スッキリとした星空が見られませんでした。
GPVを見ると昨晩は伊豆や富士山方面で比較的良さそうな感じです。
新潟、福島方面の方が更に良さそうでしたが、GPVそのものをあまり信用していないので、外れた場合のダメージが少ない近場でお茶を濁すことにしました。
何時もの神奈川方面の二人は伊豆が遠いというので朝霧アリーナ駐車場に集合することにしました。
ところが現地へ行ってみると、上のグランドにはキャンピングカーが大集結しています。
どうもイベントが行われているようです。
急遽、遠征先をガリバー跡地へ変更しました。
 夜半位から星空が多少見えるかな位の期待だったのですが、薄明終了時よりそこそこの星空が広がりました。
私の主目的は以前から調整していたFFC20(リヒテンネッカーのフラット・フィールド・カメラ)の試写による最終テストです。
それだけでは寂しくて惑星撮影もしようと、シュミットカセグレン鏡筒も持参しました。
と言いましても、FFC20が車内で結構場所を取るのでシュミットカセグレンは20cmF10の方です。
水星を探したり金星を観望したり、続いて西に傾きかけた木星を覗くと中々よく見えます。
IさんはビクセンのVC200Lで、Yさんは足立光学のクラシカル・カセグレンで、私はミードのシュミット・カセグレンでの観望です。
何れもメーカー、型式の違う20cm望遠鏡での観望比べでした。

足立光学CCの復活_20180714
 上はYさんの足立光学のCC20cmですが、鏡筒はケンコーのSE200Nの筒を改造して、底部に足立光学のクラシカル・カセグレン用主鏡セルを取り付けたものです。
筒先の副鏡は前後にスライドできる金具で支持されていました。
もう50年以上前に機材らしいですが、神奈川の某母高校天文部で廃棄状態の機材を復活したらしいです。
金星、木星、土星と覗かせてもらっていると、どうもバイサック鏡筒に比べてコントラストが低い感じです。
色々と見ると、なんと主鏡バッフルが有りません。
接眼部のアイピースを外して覗くと、副鏡の周りには星空が広がっています。
夜天光が直接ドローチューブに入り込んでコントラストを落としているのですね。
筒先から主鏡を見ると主鏡の中央穴がφ30mm位しかありませんので、足立光学で製作された段階でバッフルが省略されていたのでしょうか。
その頃は清原光学のパンフレットに15cmのクラシカル・カセグレンが掲載されていた記憶はあるのですが、IさんとYさんのお話では足立光学が製作した唯一のカセグレン鏡筒ではないかということでした。
主鏡がF5、合成F20ということで、20cmで焦点距離4mですから、もう惑星専用といっても良いような感じですね。

FFC20最終テスト風景inガリバー_20180714
 これは私の主要目的であるFFC20のセッティング状態です。
夜半過ぎには雲の影響が少なくなりましたので、M31やC/2017 S3を撮りました。
FFC20の最終結果は後日報告いたします。

惑星撮影inガリバー_20180714
 こちらはSC20cmで土星を撮影しているところです。
尚、撮影システムは今まで試していた接続を止めて、フリップミラーを外しました。
先日からずっと惑星撮影システムのバローとADCの接続の最適デザインについて考えています。
前回、前々回に写真付きで紹介した接続方法は、どうも問題有りと思うようになっています。
詳しくは、惑星の処理が終わったときに書きます。

 朝方は気温が18℃まで下がり、長袖を着ていて丁度良い星見でした。
来月のペルセドも標高の高い涼しいところで、リラックスチェアーに寝転んで、左手に双眼鏡、右手にBeer ・・・ Yさんは折り畳みのハンモックを考えているようでした。
ということで、梅雨明け一発目の遠征は最高に楽しい一晩でした。
プロフィール

voyager_camera

Author:voyager_camera
小惑星観測屋崩れの三流天体写真家です。もう新天体サーベイも位置測定もしませんので、鑑賞天体写真撮影に努めています。天文雑誌などのフォトコンには怖くて応募しませんが、このブログ以外でも写真を見ていただける機会が増えるようボチボチやってます。(大島 良明)
mail:y-osima@r.sannet.ne.jp

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