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CCDInspectorによるリアルタイム光軸調整

 TS-Opticsから購入した150mmf/2.8 Hyperbolic Astrographのその後です。
先日出かけた朝霧で撮影しました「鷲星雲と白鳥星雲」「白鳥座の網状星雲」を作品として掲載した後に自前のダメ出し記事を書くのは気が引けますが、兎に角現状報告です。

TS15028HNT_ASI6200MC_等倍星像切出 
 これは「白鳥座の網状星雲」の9カ所の等倍切出し画像です。
この撮影ではIDASのLPS-D2フィルター(基板厚2.5mm)を補正レンズとASI6200MCの間に挿入していますので、メーカー工場出荷時のBFよりも0.8mm程短くなっています。
中心部の星像は良いのですが、四隅では星像にハローのような非点収差が纏わり付いてスッキリしません。
まあ、この辺は元々の設計通りの星像なんだと思います。
左中の明るい星に見られるスパイダーによるスパイクが二重になっています。
この星が2重星というわけではなく、この画像含まれない近くの明るい星は皆このようになっています。

TS15028HNT_CCDInspector.jpg
 これは帰宅してから上の画像をCCDInspector V2.5で解析した結果です。
撮影した10コマの内で最も平均FWHMが小さい画像のCurvature Viewerと3-D Viewerを表示しています。(ファイル名が"M16&M17****"になっているはお見逃しください)
高度が80°位で撮影条件は十分ですが、MinFWHM=5.83"とピクセルピッチの小さなモノクロカメラの2倍位はありそうですね。
この解析画像はOSCによるBayer配列なのでこのサイズは仕方ないかと思いますが、それにしてもCurvature Viewerで見る画面の左側のFWHMが肥大しているようです。
3-D Viewerでは像面がまるで中央が凹んだ馬の鞍状になってしまっています。
イメージサークルを100%カバーする35mm版センサーで撮影するとこうなるのですね。
この鏡筒はASP-H位のセンサーで撮影すればこんなに恐ろしい結果にはならないでしょう。

Real-time-collimation-with-MaxImDL.jpg
 CCDInspectorは便利だなあと以前から思っていたのですが、記憶の中では試用期間が過ぎてそのままになっている筈でした。
ところがAstrotoolを集めたフォルダー内に残っていたショートカットをクリックしたら起動して ・・・ どうやらライセンス購入をしていたようです。
この鏡筒の光軸はESのコリメーターでチェックする限り完璧ですが、実写とCCDInspectorでの結果がこれでは放置できませんね。
 CCDInspectorにはMaxImDL(またはCCD Soft)と連携したReal time collimation機能があります。
この画面はカメラもつながずに説明のためにカスケードメニューを広げたものです。
Collimationメニューにはピントを合わせた星野を撮影する"Multi-Star ・・・"と画面中心に置いた明るい星ピンボケ画像を使う"Defocused ・・・"がありますが、ニュートニアンではMulti-Starが良いようです。
"Collimation Viewer"のABCの配置は回転するようになっていて、実際の調整ねじを筒先から見たと同じ位相に回転できるようになっていますので事前に合わせておきます。
この際の調整ねじというのは、ニュートニアンですから主鏡の調整ねじと思います。
斜鏡を弄ったらスケアリングや補正レンズへの光線が傾きますからそう思うのですが、マニュアルには詳しい説明がありません。
この状態で画面内に星団などが無く星の多い天の川内の星野を撮影します。
すると、自動的に前項のViewerのような画像は表示されず、Collimation Viewerの小さな水色の線が撮影した画像のFWHM最小部の方向へ、中央にはそこまでの距離が表示されます。
水色の方向にあるABCどれかの調整ねじを回して再撮影し、中央の距離を示す値が小さくなるまで調整を続けます。
最後は撮影した画像をCCDInspectorで解析してCurvature Viewerが示すFWHMの色ができるだけ均等になったところで光軸調整完了となる筈です。

 ASI6200MCはこの鏡筒が足かせになって、もっとイメージサークルが広いRC鏡筒やベーカーシュミットカメラでの撮影が実現できていません。(今度それらの鏡筒もCCDInspectorで調整してみるか)
この鏡筒の調整は梅雨が明けてから月のある晩に自宅のベランダでボチボチやることにします。
今思い出しましたがASI6200MC用に製作したカメラアタッチメントによる傾きが発生していないか、カメラ単体で180°回転して確認撮影してみないとね。
 そういえば最近、国内で同じ鏡筒(Sharpstarの15028HNTや20032PNT)の販売を見かけるようになりましたね。
確かにカーボン鏡筒でタカハシのεよりはお手頃価格ですが、中国製はポテンシャルは高いものの購入したまま何も手を入れずに日本製品のように性能を発揮できるとは限りません。
やはりマスクと望遠鏡は日本製に限る ・・・ とならなければよいのですが。
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遅ればせながらのEQDIRECTケーブル作成

ラズベリーパイ用の-USB-TTLシリアルコンソールのUSB変換COMケーブル
 もうINDIの時代なのに今頃ASCOM制御かよと笑われそうですが、そうなんです。
なにせ今まではSynScanコントローラーで目的星を導入していたのですから、これでも進歩を狙ってのことです。
昨日USB-TTLの変換ケーブルが2個(予備含む)届いて資材が揃いました。
早速、ケースを開いて基板を確認しよう ・・・ アレッ、ケーブル長さは1.8mの筈なのに0.9mしかありません。
使っていなかったUSBケーブルを探してきて、コネクタを切り捨てケーブルだけを継ぎ足します。

232基板拡大
 USB-TTL変換基板の出力は4線あります。
今回はGND(黒)、RXD(白)、TXD(緑)だけを使うことになります。

RJ45取り付け
 継ぎ足したケーブルの先端の皮を剥いてRJ45モジュラーを取り付けます。

RJ45取り付け完了
 モジュラーコネクターの取り付けは初体験ですが綺麗にできました。

AZEQ6GTにEQDIRECTケーブル接続
 AZEQ6GTとPCを接続してみます。

Connect-Error.jpg
 予めデバイスマネージャーで調べたポート番号COM4に設定したのですが、出ましたConnect Errorです。
接続前にテスターで導通確認もしたので、ピン配置間違えかな。

eqdirect10.jpg
 これが参考図で4黒(GND)、5白(RXD)、6緑(TXD)を接続しましたが ・・・

RJ45のピン配置
 モジュラーコネクターについて調べたら出てきました。
こういう常識が無いのですねえ。
ピン番号は左1~右8ですが、これはケーブル側から見ての配置だったのですね。
上の図でも良く見れば解りそうなものなのに、シッカリ逆に結線していました。

Successful-connection.jpg
 やっと繋がりました。

 EQDIRECTケーブル完成
 RJ45の取り付けは30分位で2本完了する予定でしたが、ケーブル延長や線番間違いなどで2時間以上掛かってしまいました。

 EQDIRECT用ケーブルは購入できるものと思って探したら、怪しげな日本語で書かれたアリババの通販サイトで見つけました。
価格はリーズナブルでもチョット手が出ません。
国内では自作品をオークションなどで販売しているものが見つかりましたが結構良いお値段です。
簡単に購入できないのであれば予備も含めて2本は必要ですから、益々自作でしょう。
ということで自作ケーブルに関するブログを参考に資材を集めました。
特に自作しようと決めたのはモジュラーの圧着工具が¥1000程度と、超格安で販売されていたからですね。
これなら¥2000/本以下です。

 まったく遅ればせながらですが、ASCOMのEQMODで実現したい目標はMaxIm DLのPinPoint Astrometryを使った高精度導入とアライメントをSynScanコントローラー無しで行うことです。
勿論、MaxIm DLは冷却カメラのキャプチャーソフトとしても使うだけでなく、PHD2との連携でDitheringとComet Trackingも実現出来そうです。

観測用ノートPCにGPSレシーバーを取付けた

USB-GPS-sencer.jpg
 前回の記事で観測用ノートPCはGPSを受信していないと書きましたが、どうも以前にUSBのGPSレシーバーを購入したような記憶が蘇ってきて、机の中をゴソゴソやったら出てきました。(キーボード奥の白い小さいやつ)
5mのUSB延長ケーブルに取付けてベランダの手摺に引っ掛けて部屋の中でテストしました。

GPS-sencer-u-blox7-check.jpg
 u-bloxのアプリでGPSの受信状況を確認します。
日本のみちびき衛星も補足するようです。

GPS位置情報を使用
 早速、SynScan Pro AppでAZEQ6-GT赤道儀とつないでみました。
経度、緯度、高度を取り込んでいます。
アプリでは標高(m)となっていますが、この値はGPSで得られるWGS84回転楕円体の表面からの高度ですね。
東京付近ではこの高度から40m程マイナスすると標高になるようです。
ちなみに自宅の前の道路の電柱には「海抜1.5m」と書かれています。(標高≠海抜に注意)
兎に角、これでノートPCのWindows版SynScan Pro Appでも手入力が無くなり楽ちんです。

補助エンコーダの使用
 このSynScan Pro Appには、AZEQ6-GTの補助エンコーダーの設定があります。
これをONにすると、赤道儀のクランプをフリーにしても座標値が手回しに対応して動いています!
AZEQ6-GTがダブルエンコーダーらしいことは知っていたのですが、SynScanコントローラーではどう設定するのか良く解っていませんでした。
今頃になって感動しても遅いか。

赤道ぎモード情報
 これはSynScan Pro Appの情報画面です。
これを見ると、時刻はノートPCのシステム時計の値を使っているようで、GPSの時刻ではありません。

NMEATime.jpg
 こりゃまずいということで、観測用ノートPCの時計を常時GPS校正してくれるソフトを探します。
ベクターにGPS時計というフリーソフトがあったのですが、GPSレシーバーの専用ドライバーではだめで、COMポートを指定しなければならないようです。
それでドライバーをWindows標準に変更してCOMポートでの接続を試すのですが、中々繋がらない。
結局行き着いたのがこのNMEATime2でした。(こちらは有料で現在お試し期間中)
このソフトをPCに常駐するようにすれば常にPCの時計は正確な時刻を確保してくれるのですが、ポートがバッティングするのか位置情報が取れなくなってしまう。
仕方なく、赤道儀の起動時はNMEATime2のSettingsから接続をOFFにして観測地情報をSynScan Pro Appに取り込みます。
その後GPS位置情報の使用をOFFにしてからNMEATime2の接続をON(COMポートを指定)にすることにしました。

GPSでstellariumの位置設定するも高度0のまま
 今のところAZEQ6-GT赤道儀をSynScan Pro Appで使うには問題ないのですが、同じことをStellariumでやると経度、緯度は大丈夫ですがどうしても高度の取込みが出来ないようです。
うーん、遅ればせながらEQDIRECTによる制御に換えようとしているのに困った。
と言ってもEQDIRECTで赤道儀と繋ぎたいのはMaxIm DLなので、まだ本当にダメなのかは判りません。
早くEQMOD用のケーブル資材が届かないかなあ ・・・。

Sky Watcher AZ-EQ6GT MCFのバージョンアップ

AZ-EQ6GT_モーターファームバージョンアップ_20200515
 私に棲む静岡県は5/14にひとまず緊急事態宣言が解除されましたが、それまでは毎日暇なものだから赤道儀のモーターコントローラーファームのバージョンアップを行いました。
昨年10月、赤道儀の電源極性を間違って接続してマザーボードを壊し、交換品をTeleskop Serviceから購入した際にモーターコントローラーファームを入れ替えたのですが、その後また新しいバージョンが出ました。
新ファームのリリースノートを見ると、追跡精度の向上と消費電力の改善ということらしいです。

AZ-EQ6GT_MC-V3p7p22.jpg
 例によって、SynScanコントローラーとPCをRS232Cで接続して、事前にダウンロードしたファームウエアをローダーで書き込みます。
これで旧バージョン3.5.22が新バージョン3.7.22への作業完了しました。

AZ-EQ6GT_USB-B-Port.jpg
 ところで、昨年交換したマザーボードには新たにUSBのType-Bのポートが増設されています。
一体これは何のためにあるのか知りませんでした。
調べてみると、新しいSynScan-Pro-Appというコントロールアプリ用のポートだと解りました。

SynScan-Pro-App-for-Windows-_Ver-1p17p3.jpg
 これはSkyWatcherからダウンロードしたSynScan Pro App(Windows版)の起動画面です。
私はスマホを持っていないので、Androidアプリではありませんが、多分機能的には同じようなものと思われます。
これまではSynScanコントローラーで起動した場合、起動すると日付、時刻、経度、緯度、高度などを入力していました。
経度、緯度、高度は以前と同じであれば記録されていますのでENTERキーを押すだけですが、日付と時刻はいちいち入力していました。
以前はGPSユニットを使っていたのでその入力作業は自動で行われていたのですが、GPSレシーバーのケーブルが冬の寒さに耐えかねて断線してからは面倒くさい作業を繰り返していました。
ですがこのアプリを使うと日付、時刻もPCから取り込むので楽です。
Android版でしたらGPS情報から経度、緯度、高度も自動設定されるのではないでしょうか。
プラネタリウムソフトのような表示がないのですが、SkySafariとは連携できるらしいです。

AZ-EQ6GT_MC新ファーム駆動電力
 この写真ではまだSynScanコントローラーをLANケーブルで接続したままですが、USB-TypeBケーブルでPCとつないでみます。
アプリから1点アライメントを実行してみると、旧バージョンのファームウエアの時とモーターの音が明らかに違います。
キーンという高音が加わった感じです。
また、両軸同時駆動でも使用電力は20W未満に抑えられています。
無負荷での消費電力なのではっきりは言えませんが、旧バージョンの2/3位まで省エネになっているようです。

 アプリの連携プラソフトがSkySafariというのはちょっと・・・でした。
ようやく使い慣れてきたStellariumを使いたいし、それ以外にもMaxImDLのPinPoint Astrometryを捨てるわけにゆかないので、今まで通りSynScan コントローラー経由のRS232C制御は継続します。

セルの中で主鏡が動く

TS15028HNT_主鏡ユニット
 先日、TS15028HNTとASI6200MCを持って出かけて試写しましたら四隅の星像が均等ではありませんでした。
帰宅してからコリメーターでチェックする光軸がずれていました。
主鏡の傾きが変わったようでしたので、一旦再調整してから鏡筒をぶんぶん振り回してから再チェックすると、またまた主鏡だけがシッカリ狂っています。
ということで鏡筒から主鏡ユニットを取り出しました。
前後に思いっきり振ると、コクコクと主鏡が動く感じが手に伝わってきます。

TS15028HNT_主鏡抑えに隙あり
 抑えリング越しに3枚あるサイドウオールの間を覗くと、トップリング裏側に貼った植毛紙と主鏡の間に隙間が見えます。
ここは触っている筈の場所ですが ・・・ 分解ですね。

TS15028HNT_主鏡セル
 抑えのリングと3枚あるサイドウオールの1枚を取り外して主鏡を取り出します。
底板の3カ所に小さな銅製のリベットが置かれ、3点支持になっています。
シンミラーでもないので横に動きにくくする意味でマット的なもので受けてもいいのですが。
それにこのリベットの上に主鏡を置くと、主鏡上面がサイドウオールの端面よりも沈んでいます。
ここは逆にサイドウオール端面よりも主鏡面が少し飛び出るくらいにしたいですね。

TS15028HNT_主鏡セルにコルク貼り付け
 ということで、銅リベットの上に直径3cmX厚2mmのコルクシートを貼り付けます。
シートは銅リベットの上に貼ったので中央が盛り上がっています。

TS15028HNT_主鏡組み込み完了
 主鏡をセルに入れてサイドウオールを取り付け、抑えリングが強く主鏡を押さえないように、取り付けねじが軽く締まるくらいで止め、押しねじのホローセットを締めます。
これは組み上げ後に側面から見た状態です。
今度は主鏡ユニットをグラグラ振っても手には主鏡の動きが感じられませんでした。

TS15028HNT_ASI6200MC_自宅
 主鏡ユニットを鏡筒に組み込んで光軸調整をしました。
鏡筒毎振り回したり、筒底や筒先などを畳の上でトントンしては光軸確認を行いましたがズレることはありません。
夜にベランダで試写です。

TS15028HNT_主鏡セル調整後試写星像
 天の川の中へ視野を向けられないのと20秒露出ということで周辺部の星が少ないですが、四隅の星像は均等になったようです。
この鏡筒は接眼筒を切って、斜鏡金具を削って、主鏡セル底にパッドを貼ってと、結構弄りましたね。
 外出できないこの時期は機材メンテナンスに時間を使いましょう。
どう考えても梅雨入り前に開放されるとも思われないので、次も考えないと ・・・ 25cm鏡筒でも使えるフラットジェネレーターが欲しい。
星見屋さんのは結構高額なので自作できないかな ・・・。
プロフィール

voyager_camera

Author:voyager_camera
小惑星観測屋崩れの三流天体写真家です。もう新天体サーベイも位置測定もしませんので、鑑賞天体写真撮影に努めています。天文雑誌などのフォトコンには怖くて応募しませんが、このブログ以外でも写真を見ていただける機会が増えるようボチボチやってます。(大島 良明)
mail:y-osima@r.sannet.ne.jp

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